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”シカゴらしくない”授業

2年生のTNです。前回は、”シカゴらしい”授業について書いたので、今回は一般的には”シカゴらしくない”を思われる授業について書きたいと思います。

今日紹介するのは、Harry Davis教授の”Business Policy"という授業です。教授は、教鞭を取り始めて今年で50年目を迎えており、LEADプログラムを作った元Deanでもあります。授業の中で、そもそもLEADをChicago Boothに取り入れようとした考えについて、”シカゴらしさ”にはないもっとソフトな面も強化していく必要があると感じたからだと言っていました。この授業は、その考えの延長にあり、自分にとって何が重要か(Your values)や倫理、道徳についてもっと考え、それをPersonalそしてProfessionalな人生にどう生かしていくかを考えさせられる哲学的な視点からStrategyを考える授業です。最初の授業でのDiscussionは、"Good Company”と”Bad Company"をそれぞれ挙げつつ、なぜそれを選んだかを議論するというものでした。"Good Company"として多くの学生が挙げたのは、Google, Apple, Amazon等、今をときめく人気企業、一方、"Bad Company"として挙げられたのは、Sears, Best Buy, K-Mart等。教授は、”これらの企業を選ぶ際、世間のその企業に対する評価からそう思ってしまっていることはないだろうか。Bad Companyとして挙げた企業の中には、かつてすばらしいと呼ばれた会社も含まれている。Enronだって当時は、すばらしい会社だと言われていた”と言い、この授業では、自分にとっての本当のValueを考えていきたいと説明しました。

その後の授業では、ベトナム戦争を始めるに至った米国政府の判断、ホンダの創業から成功までの経緯(本田宗一郎と藤沢武夫)、IBMのTurnaroundに成功したLou Gerstnerの手法、Washington Post初の女性CEO Katharine Grahamの人生、米国の肥満問題に関する社会的責任(Kraft vs General Mills)等について議論をしました。印象に残ったものの一つとしては、Aaron Feuersteinに関する議論でした。彼は、自分の繊維工場が燃えた際、保険金や自分の資産を使って工場を再建するだけでなく、操業できない期間の給料も支払うとすぐに会見をし、実行しました。しかし、その後、結局経営難により工場は閉鎖されてしまいます。この判断について、米国内でも評価が分かれており、それについての議論でした。論点の例としては:繊維業界はすでに衰退の一途をたどっており、競合他社のほとんどは海外に工場を移転している中、米国内に再建することは経営者として賢明だったのか。現にまた潰れており、ただの延命措置にすぎなかったのではないか。代々引き継いできた工場であり、自分の代で潰したくなかったという自己中心的な判断もあったのではないか。従業員のことを考えていたように見えるが、繊維産業が衰退することが分かっていたのであれば、同じお金を使って従業員に違うスキルを習得されることの方がよっぽどいい判断だったのではないか。繊維業界しか知らない人にはそのような判断はやりたくてもできなかったのでないか。延命措置だとしてもその間に従業員は転職など考えられるのではないか。米国ではすぐにリストラをするし、不要な部門はすぐに閉鎖・売却をしてしまうが、それが本当に正しい判断なのか等。

これらの議論を10週間続けた後、Final Paperは自分の将来のStrategyを最大15ページで書くというものでした。自分にとって、何が本当に重要か、そして今からやろうとしていることはそれに沿っているかを考えさせられます。個人的にはMBAの一番の異義は自分自身のこれから及びこれまでを振り返る時間を与えてくれたことだと思います。その意味ではこのコースは最適でした。過去の生徒の中には、この授業を受けて、内定を断って起業したり、流浪の旅に出た者もいるくらい学生の人生に影響力がある授業だと感じました。この授業にはTAはいなくて、すべての宿題やレポートを教授が読み、コメントをしてくれます。Final Paperに関しては、教授から一人一人に手紙が添えられて返却されます。全学生が受講すべき授業だと思います。
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Author:Chicago Booth 日本人在校生一同
The University of Chicago Booth School of Business (Chicago Booth)MBAプログラムの日本人在校生によるブログです。

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